話題になった「羽根の無い扇風機」の構造は何が違うのでしょうか

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「扇風機+ビール+枝豆」は夏の風物詩ですね!!! できれば…できればで良いんです。
「羽根のない扇風機」が登場したとき「何だ!これ!!」と皆さん思ったハズです。
どんな構造になっているのか、どういった機能があるのか、何が扇風機とは違うのでしょうか。

*** 扇風機の風とは何が違うのか…
扇風機の羽根の回転は一枚一枚の羽根の形状による気流の連続です。
そのため「大きい扇風機」でも「小さい扇風機」でも羽根で空気を切って風として送り出しているのには変わりはありません。
複数の羽根のそれぞれが断片的な風を起こしているのを私たちは「風」として感じています。
しかし意外とのその「風」は弱いもので、少しの距離で分散して遠くまでは届きにくいものです。
扇風機の羽根を保護する本体部分は言い方は悪いのですが「ただの(針金でできた)カゴ状」です。
そのため風を切り発生した風はある程度進めば減衰してしまいます、複数の羽根からそのような性質の風が断片的に発生しているようなものです。

※ 「サーキュレーター」
「扇風機の機構・構造とほぼ同じ」ですが、カゴ状の本体部分が「放射状のスリットが入ったもの」になっています。
 羽根状のスリットのおかげで、直線的に風が発生するようになるので扇風機に比べて遠くまで風が届くようになっています。
 おもに換気用(冷暖房の空気を攪拌させる)

*** 夏の必需品になるもの…
暑い時期になると話題となる羽根の無い扇風機は、本体下部に空気を送り出すユニットがあり円形の送風口には「1.8mmの開口部」があり飛行機の翼のような空気の流れを送り出しています。
この送風口全体の形状は円形(楕円)で周回していますが、上部にいくにつれユニットの厚みが薄くなっていきます。
そのため送風口付近と上部付近から送り出される風の勢いもほぼ同じようになっています。

扇風機の断片的な出力と違い、円形の開口部全体から送風されていますのでちょうど「円筒状」の風が発生していることになります。
発生している風自体の勢いは扇風機の出力とは大差はないそうですが、絶妙な調整がされた開口部周りには周辺の空気を巻き込んでいく効果が発生しています。
この送風口の形状の効果も加わることで、本体に取り込まれた時点の約15倍以上もの風量を送風することができます。

回転する羽根が無いということで子供さんのケガの心配もなくなりますし、扇風機は大きな羽根があるため構造上土台もしっかりとしたものが必要になるので全体が大きくなってしまいます。
その点も「羽根のない扇風機」はスリムでファッショナブルとでもいいましょうか、コンパクトに使用できるのではないでしょうか。

もともと「羽根の無い扇風機」は本来エアタオル(洗面所の手洗い場にある風によって乾燥させる機械)に使用する技術だったもので、扇風機の需要に対してこの技術を活かしたということです。

扇風機にむかって「あ~!あ~!」って大声出して声が変わるのを面白がる子供もいなくなってしまうのでしょうか。