「潤滑油」の役割りと特徴

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機械を稼動すると必要になるのがメンテナンスです。
稼動時の摩擦・摩耗は品質への影響が出てくる場合が多くその対処が必要となります。

回転や移動、切削や圧力による摩擦・摩耗が発生する場面では「潤滑油」は必要なものです。
しかしこの潤滑油の性能はいつまでも続いてくれるわけではありません。

*** 潤滑油ってなんでしょうか…
潤滑油=鉱油は主に「原油」から精製されていたり、地下資源(ガス、化石燃料、炭化水素化合物など)から作られています。
潤滑油のベース自体だけでは、性能や(劣化に対する)耐久性が乏しいため添加物を加えています。

潤滑油には「硫黄化合物やリン酸塩、モリブデン(※1)化合物」などを添加することで「摩擦・摩耗」を減らすクッションのような役割もしてくれますし、表面のコーティングの役目も果たし酸化の防止にもつながっているのです。
(※1) モリブデンは摩擦係数が低く酸化皮膜の形成に富んでいて薬剤耐性もあります

また「潤滑油」には粘性があります、この粘性は粘りが強い(高い)ほど流れる速さ(流動性)は遅くなりますが温度の変化により粘性も変化があります。
流動性が高ければ流れる(移動する)速度は速くなり「冷却効果」「回転・滑り機構の円滑さ」への影響も大きくなります。
流動性が低ければ流れる(移動する)速度は遅くなり「高い圧力での作用」「耐摩耗性の高さ」への影響が大きくなります。

*** 潤滑油は”縁の下の力持ち”…
可動部位の摩耗で発生した金属粉などの混入、補充・充填時における水分の混入(※2)は、性能の劣化を促進してしまいます。
ガスの充満した高温炉内などでの使用時や内燃機関などのような潤滑油以外の物質との混合による成分への作用などがあります。
また機械稼動時には高温になるものが多く、停止時との温度差による変質も劣化の原因ともされています。

このため、潤滑油には「摩耗防止剤・酸化防止剤・サビ防止剤」などを使用して劣化の防止や性能の維持をしています。
しかし使用条件によるタイミングの差はありますが「劣化」は必ず起きてしまいます。
(※2) 潤滑油の全体量に対して0.1%以上の水分混入は使用機械・機器類の故障の原因にも繋がりかねません。

身近な存在では「マイカー」のオイル交換も同じです。
エンジンオイルの劣化による性能(走行、燃費など)の低下はやはり全体の寿命をも縮めてしまうものですよね。
マメなチェックは職場でもご家庭でも必要になります。