在庫をどう捉えるか

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どんな仕事・職種でも必ず出くわすのは「在庫」、特に製造業では多岐にわたる工程の管理と在庫との関係は厄介でもあります。

在庫も…
「資材・材料(部品)」=材料在庫
「工程内での仕掛かり品」=仕掛かり在庫
「出荷できる状態の製品ストック」=製品在庫
とわけられるでしょう。

どの工程においても欠品で作業が出来ない事を回避するには必要かもしれません。
しかし「多品種」「大ロット」となればリスクも高くなります。
「生鮮食品」ほど早いサイクルではないにしても「品質の劣化」は避けられないはずです。

使用頻度の少ない部品も次回から使用されなくなる可能性もあるでしょう、欠品や納期遅延の心配のあまり製品としてストックしておくのも見込み違いという結果になるかもしれません。
材料の段階での在庫はまだ他品種(他製品)に流用ができるかもしれませんが、仕掛かりや製品となると残念な結果となってしまいそうですね。

特に「仕掛かり(品)在庫」はクセモノではないでしょうか。
普通に考えれば、仕掛かり品が滞留しているという事は「管理体制」「計画性」が欠如しているのでは?
と思われますよね。
さらに自工程、後工程での不良も発生しやすくなります。

仕掛かりとなったのは…
「後工程に遅れが生じているので仕掛かり品としてストップしているのですか?」
「不良か良品か判別を待っている状態ですか?」
「欠品を恐れて一気に大量に流し過ぎたためではないですか?」
また、材料の一部欠品のため作業ストップということも考えられます。
あなたはその仕掛かり品はどの段階まで作業がされているのかがわかりますか?
良品としての「歩留まり」なら把握しやすいかもしれないのですが、「仕掛かり品」では判断がつきにくいですからね。

一方で在庫のあるメリットも確かにあります。
・たった一つの部品調達の遅れで全体の流れが止まる事を避ける。
・不良品の発生による数量の不足などをカバーする。
・製品としての出荷数の不足分をカバーする。

製品となったモノが在庫でいくつも「出荷待ちヤード」にいつまでも積まれていては「計画性の信頼度」「欠品(納期遅延)を警戒しすぎ」を見透かされてしまいませんか。
何れにしても「資材~製造(組立)~出荷」までの連係がうまく取れていないと「バランスの偏った在庫」になりかねないのでは?
もしもの時に対応できるようにするための「在庫」は必要でしょう、しかし「デッドストック」にしてしまう事は避けたいですね。