「視覚拡張」ソフト

目
私たち「人間の五感」には、限界があります。
ですが、例えば動物でいえば犬の嗅覚は
人間の1000~1億倍ですし、イルカは音の反響を
脳で立体的に把握します。それらは人間の感覚とは
全く異なる物でしょうし、「違う生命体」と捉えるのが
妥当と感じます。話が少し逸れましたが、本題です。
短い無音動画をコンピュータで解析し、
「多様な情報を得る」
ソフトの研究開発を
米コンピュータ研究機関が行っていますので、
それについて,、少し考えてみたいと思います。

「視覚拡張」とは何か。
簡単に言えば私たち人間が、
「認識できない程、微細な動きを認識できる様になる」
という事です。ただ、ここで言う拡張とは、あくまで
「コンピュータ上の画像を通して」の意味です。

「構造説明」
まず、カメラで対象物を(なるべく固体に限定して)
撮影します。そして、その動画を1フレーム毎、1ピクセル毎に
解析します。その各ピクセルから得られるデータを合体させると、
膨大な量のデータになります。このデータには、「様々な情報」
凝縮されていますので例えば、そこから「音を拾い出したり」
「空気の流れ」を拾い出したりと、
「対象物の存在する空間内の情報」を拾い出す事が、可能となるのです。

「応用例」
上記の様なことが可能になりますので、コンピュータ上で
それらを「大げさに表示」させたり、画面上の対象物を、
それらの物理法則に則って、「動かしたりする事」が、可能となります。
これにより生物(微生物)の生態や、建築物等の構造研究等に
さらなる可能性がもたらされる事になると思います。

個人的私見。
こういったソフトウェアが一般普及する事で、私たちの認識力も
向上するのではないか?と考えられます。例えば、
「大げさに表現する」を一例に挙げると、
幼児や高齢者の呼吸を大げさに表示し、それをモニタリングする事で、
予防医学に応用できるでしょうし、他にも応用例は幅広いと思います。
ただ、ソフトウェアに依存する事で
人間の本来持っている身体感覚が損なわれる。
という側面もあると思いますので、そこの兼ね合いはこの分野に限らず、
難しい課題であると、同時に感じます。