いきなりですがバイオミメティクスという言葉をご存じですか?
正直に告白しますと筆者も最近までこの言葉の意味を知りませんでした。
バイオって単語があるから生物とかに関係してるのだろうくらいの感じでした。
バイオミメティクスは英語の綴りでbiomimeticsと書きます。
意味合いとしては生物の構造や機能、能力なんかを模倣して、様々な分野、特にモノづくりに応用することを指すことが多いです。
日本語では生物模倣技術なんて訳されることもあります。
生物模倣技術なんて書くと堅苦しい難しい分野だと印象を持ってしまうかもしれませんが、生物のいいところを真似をするというのは昔から行われてきました。
ぱっと出てくるのは鳥を観察して空を飛ぼうとした天才レオナルド・ダ・ヴィンチなんかが有名でイメージしやすいのではないでしょうか。
ほかにも身近なものでは合成繊維のナイロンは蚕が紡ぐ絹糸を真似したものですし、
マジックテープで知られるベルクロ(面状ファスナー)は子供のころによく遊んだひっつきむしことオナモミとい植物の種にヒントを得たものです。
また台所用品や入浴用品で欠かせないスポンジはカイメンという海の生物を真似したものです。
有名どころを幾つか挙げましたが、バイオミメティクスはもっともーっと私たちの身近に潜んでいます。
バイオミメティクスは便利なのは当然のことながら経済効果にも大きな影響を与えますし、自然環境にもきっとよい影響を与えてくれることでしょう。
生物多様性は地球が長い年月の末に様々な環境に適応した結果です。
この生物多様性という自然の図書館のなかから私たちの未来をよりよくする本を見つけていきたいものですね。