よく市販の薬を購入すると「内容量:90錠」などと表記されていますが、大量に製造する現場での正確な計量とはどんなものか、モノの内容量を速く確実に量るにはどうしているのかいつも気になります。
人の目でいちいち数える訳ではないのはわかりますが、どんなプロセスでどんな仕組みなのか見てみたいと思います。
当然、計量をする機械を使用します、「(産業用)自動計量機」という機械です。
まずホッパーといわれるタンクに材料を充填すると、エンペラというスクリューで撹拌しながら材料を送り出します。
その材料は回転するパイプを移動して移動していきます。
(パイプを使用せず振動するレーンを移動するタイプなどもあります)
この際パイプは一定角度づつ回転します、そうする事で材料が大量に送り出される事を防止します。
このパイプは並列に複数本あります、それぞれが同じ動作をしています。
それぞれのパイプから送り出されてきた材料は、パケットといわれる計量用の容器に収められます。
その内容量と設定された量と一致または誤差分入っていればOKとなります。
この際の誤差はマイナスにならにように設定されています。
このパイプの回転角を調整することで送り出される材料の量が加減されます。
このパケットへ投入される精度次第で設定値に限りなく近づけるはずです。
0.01g以上の精度を持った計量機器もあり、粉末・顆粒状の医薬品や調味料などの計量に用いられています。
錠剤・カプセルのような物も、入り数指定の計量が可能となっています。
ライン上に複数台の計量機器を配置して、それぞれに違う材料を充填して計量させるのです。
移動するトレーなどにそれぞれの計量された材料を送り出せば複数の重さの違う材料が混在したものが出来ます。
例えば、ラーメンのかやくですと、しいたけ・ネギ・たまご・肉・コーン(それぞれ重さは違う)を計量して袋詰めする。
個別にしいたけ1.7g・ネギ1.5g・たまご1.6g・肉2.5g・コーン1.7g等というように各分量の精度をあげて計量を行うことで、
コストを視野に入れた大量製造も可能になるのです。