縞模様投影の原理

異なるパターンの縞模様を投影して計測する原理は、通常「縞投影法」や「フェーズシフト法」と呼ばれる技術に基づいています。この技術は3次元形状の計測や表面の凹凸の検出に広く使われています。

基本原理

  1. 縞模様の投影: プロジェクタなどの光源を使用して、対象物の表面に一定間隔の縞模様(ストライプパターン)を投影します。この縞模様は通常、正弦波状の明暗のパターンを持っています。
  2. 縞模様の変形: 対象物の表面に投影された縞模様は、対象物の形状によって変形します。この変形を観察することで、対象物の表面形状に関する情報を得ることができます。
  3. 撮影: カメラを使用して、対象物に投影された変形した縞模様を撮影します。
  4. 位相シフト法: 異なる位相(フェーズ)を持つ複数の縞模様を順次投影し、それぞれの画像を取得します。これにより、各点における縞模様の位相を高精度に計測できます。一般的には、4つの異なる位相を持つ縞模様を使用します。
  5. 位相解析: 撮影された画像から各点における縞模様の位相情報を抽出します。これにより、対象物の表面の高さ情報を得ることができます。
  6. 3D再構成: 位相情報を基に、対象物の3次元形状を再構成します。これにより、対象物の詳細な3Dモデルが得られます。

応用例

  • 品質管理:工業製品の表面検査に利用されます。微細な凹凸や傷の検出が可能です。
  • 医療:人体の形状計測や、特定部位の3Dスキャンに利用されます。
  • 文化財保存:彫刻や建築物の形状を高精度に記録し、デジタルアーカイブを作成します。

この方法は、非接触で高精度な3次元計測が可能であり、様々な分野で利用されています。

異なるパターンの縞模様を投影して計測する原理のイメージ画像です。プロジェクタが縞模様を対象物に投影し、カメラがその変形を撮影している様子が描かれています。

3D計測