箱根・小田原は東海道の宿場町・関所や温泉もあり江戸時代の後期から盛んになった「箱根寄木細工」の工芸品は有名です。
もともと材料となる木材の豊富な地域で、職人さんが大勢住んでいた事も「箱根寄木細工」が発展した要因となったそうです。
現在の「箱根寄木細工」は箱根畑宿の「石川仁兵衛」という人の考案したものが基礎となって、複雑な模様(文様)のものへと発展したそうです。
基本のパターンだけでも約60種類もの模様があり、組み合わせ次第では無限にデザインは広がりを見せるのです。
使われている木材によっても色合いが異なります。
漆・ハゼの木は黄色、楠・桑・欅などは茶色、黒檀は黒などと木肌によって色分けができ、デザインにも活かされます。
*****「箱根寄木細工」の製作工程 *****
材料の木を決まった寸法に切り分け、これらを張り合わせて模様の基本となる小さなブロックを作ります。
いくつかのブロックを接着剤を使用してまとまった大きさのパターンにします。
これをまたいくつか並べて幾何学的な模様などをデザインして「カンナ」で薄く均一に削り出します。
反りや曲がりを修正して木箱などに張り付けていけば「箱根寄木細工」ができます。
(ものすごく簡略な説明ですみません…)
キレイに張り付けられた模様はどこが継ぎ目かもわからないほどです。
「箱根寄木細工」の凄いところはココだけではありません。
木箱の細工にも工夫・技術が満載で、パズルのように本体のどこかを何回かズラす手順を踏んで行かなければ開かないという仕掛けの施された「秘密箱」もあります。
職人の技による細工は目にも頭にも刺激を与えてくれる最高の芸術品ですね。