自動車のガラスでもお馴染み「合わせガラス」の構造

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通勤やレジャーでお世話になっているマイカー、お手入れは万全ですか?
特に連休などお休みの日のクルマの運転は安全で快適にしたいものですよね。
メカニック的な知識は無くとも視界の確保(ガラス)はいつもキレイにしておきたいです。

昭和62年以降の自動車には飛散防止のためにも「合わせガラス」を使用する事が義務付けられました。
「合わせガラス」はガラス板とガラス板の間にポリビニルブチラールのフィルムをはさみ作られます。
(フィルム厚は25ミクロンから100ミクロンといわれています、主に自動車用・防犯用)

ポリビニルブチラール樹脂(PVB)は、ポリビニルアルコールとブチルアルデヒドを酸性条件化で反応させて作られます。
このポリビニルブチラール樹脂(PVB)の特性は…
・PVBは熱可塑性樹脂(*1)ということ。
・有機溶剤への溶解性・他の樹脂との相溶性(*2)が良い。
・ガラスや金属などに強く接着し、完全に近い透明性がある。

(*1)熱により変形して、冷めてもその形状を保持する特性のこと
(*2)複数の高分子や可塑剤等と混ぜたときに分子レベルで完全に混ざり合うこと

ただし自動車用のガラスは接着ではなく「熱と圧力による圧着」でできています。
自動車用のガラスはデザイン上曲面も多くなり「歪み」が発生しやすくなります。
しかし「車外ガラス面」「中間樹脂(PVB)」「車内ガラス面」を圧着しても透明度は高く歪みも無くクリアな視界を提供してくれます。

「合わせガラス」の発案は約100年前フランスの科学者が、実験中にフラスコを落として割ってしまいました。
しかしフラスコ内に付着した「ニトロセルローズ溶液」の乾燥被膜によりコーティングされガラスが飛び散らず守られていたのです。
この様子を見て樹脂でガラスをはさみ破損時の危険を最小限に留めることを思いついたそうです。
(確かに自動車のガラスには小石の当たった「小キズ」はできても大きくヒビが入るような事はまずないですからね。)

間にはさむフィルムの効果で、遮音性能向上・断熱効果・紫外線対策にもなりますし、色を入れる事でファッション性も向上しました。
防犯ガラスはもちろん、プライバシーガラスやUVカットなどいろいろな効果も期待できるんですね。