月観測衛星「LRO」

月観測衛星「LRO」(Lunar Reconnaissance Orbiter)は、NASAが月の探査を目的として打ち上げた無人宇宙探査機です。2009年6月18日に打ち上げられ、月周回軌道に投入されました。LROの主な目的は、月の表面の詳細な地図を作成し、将来の有人月探査に向けたデータを収集することです。

LROには以下のような観測機器が搭載されています。

  1. LROC(Lunar Reconnaissance Orbiter Camera): 月面の高解像度画像を撮影するカメラです。
  2. Diviner: 月の表面温度を測定するための放射計です。
  3. LEND(Lunar Exploration Neutron Detector): 月の表面近くの水素の存在量を調査するための中性子検出器です。
  4. LOLA(Lunar Orbiter Laser Altimeter): 月面の地形を詳細に測定するためのレーザー高度計です。
  5. LAMP(Lyman Alpha Mapping Project): 月の極地域の暗部を観測するための紫外線分光器です。

LROは、月の詳細な地図を作成するだけでなく、水やその他の重要な資源の存在を探ることで、将来的な月面基地の設置や有人月探査の計画に役立つデータを提供しています。また、LROが撮影した高解像度の画像は、アポロ計画の着陸地点の確認など、科学研究にも大きく貢献しています。

LROが月周回軌道上で観測を行っている様子を描いています。衛星のソーラーパネルや各種科学機器が確認できます。
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