無くてはならない「ねじ」のいろいろ

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デジタル機器にもアナログな機械にも家庭でも職場でも「ねじ」を使っていない場所って無いですよね。
なくてはならない「ねじ」をいろいろと見てみましょう。

*** 製造過程…(簡略ではありますが…)
コイル状の材料を曲がり(反り)を修正しながら切りだします。
ねじの「アタマ」になる部分を作っていきます。
ねじ山をここで作るのですが、かつては旋盤で一つ一つ削り出していました、しかし大量生産の必要性から「転造」という方法がとられました。
「転造」とは固定された「鋼製」のダイスと呼ばれる溝の掘ってあるプレートと、同じく溝の掘ってある「移動する」ダイスを使用します。
ネジ山の切っていない状態(アタマ部分のみ)の材料をこの2枚のプレートにはさみ移動させることで、ネジ山ができるのです。
この方法ですと「大量に均一な品質で製造できる」「押さえつけられて作るので強度が増す」ことが可能となります。
この後、熱処理や表面の処理をして完成です。

*** ねじのいろいろ
ねじも「アタマ」の形状で、六角・六角穴・皿・ナベ・イモねじ・トラスねじなどがあります。

・ナベねじは一番よく見かける形状ですね、ナベというよりボウルをひっくり返したようなカタチです。
締め付ける際にも力が入りやすくドライバーもよく噛み合います。

・皿ねじも良く見かけるねじですが、アタマの部分が平坦になっています。
皿ねじは閉め込んでしまえばアタマ部分が出っ張らないので見た目もスッキリですね。
可動部に使用すればねじのアタマ部分が当たることなく使用できますし、さらに事前にねじ穴に加工をしておけばアタマ部分は取り付け部材表面よりも深くねじ込む事ができるようになります。

・イモねじはアタマ部分が無く「ねじ本体」に六角・プラス・マイナスの穴があります。
通常のねじはアタマ部分に対してナット部分があることでお互いが締まり合うカタチで固定をします。
イモねじの場合はアタマ部分が無いので、ねじの先端に力がかかります。
締めるというよりも「押し込む」カンジではないでしょうか。
よく作業テーブルや回転シャフトの固定や設定(移動)の際に緩めたり、締めたりしますね。

・六角ねじ(ねじというよりボルトですかね)はナベねじ・皿ねじよりも頑強な鉄骨などの締結によく見られます。
超重量級の大型工作物や、とにかく強度の必要な場面での活躍が多いねじ(ボルト)ですね。
ナベねじ・皿ねじなどは精密機器類などでの使用が多いので「装飾性」に富んでいるのかもしれません。

どのねじにも、「アタマまでねじが切ってある=全ねじ」「途中までねじが切ってある=半ねじ」があります。
半ねじを使用する理由には「ねじ自体の強度が必要」「ねじが全部切ってあると全面に錆びが出る」などがあります。
使用する場面によって「全ねじ」「半ねじ」を使い分ける必要があるそうです。
強度をしっかり引き出すには、ワッシャ(平、スプリングなど)やナットでしっかりと固定します。

また「タッピングねじ」のようにねじ自ら切り込んでいくものもあります。
4種に分けられるそうですがこちらも用途(材料や強度)によって使い分ける必要があります。
製造時には「転造」後に焼き入れ+メッキ処理をする事でねじの強度や作業性を上げる必要があります。

今ではホームセンターでもたくさんの種類の「ねじ」が販売されています。
手にとっていろいろと観察してみてはいかがでしょうか?