ユネスコ無形文化遺産に指定された「越後上布・小千谷縮」とは?

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日本には各地に染め物・織物がありますね、正月も近づくと「和」のものが出番になります。

特に女性の着物などは華やかですし、和装となると落ちついた大人の雰囲気がでてきます。

ユネスコ無形文化遺産に指定された新潟県の「越後上布・小千谷縮」という織物をご存知でしょうか。
(結城紬も同じくユネスコ無形文化遺産に指定されています)
友禅などのような華美な外見はないのですが、そのシンプルさがゆえに飽きがきません。

越後上布は約1200年という長い歴史があり、越後上布の職人さんが(1660年代)小千谷へと製法を伝えました、その際に横糸に「さらに強い撚りをかける」方法を取り入れ「しぼ(縮み)」といわれるシワを織り込んだ「小千谷縮」となりました。

この地方の気候も「適度な湿度は機織り」に「多くの積雪は生地をさらす」のに適していました。
寒更し(雪更し)という工程では、雪の上にさらすことで漂白をして模様を際だたせる効果もあります。
強い撚りをかけた「しぼ(縮み)」と呼ばれるシワと、「麻」という素材の持ち味である肌触りや着心地が大変評判となりました。

原料である「麻」は端を口でくわえて反対側を爪先を使って裂いて撚りをかけ、さらに「たて糸」や「よこ糸」もそれぞれに撚りがかけられたり染色のために縛りつけられたりと、他の織物と比べて織りあげるまでには大変な手間がかかりますので数カ月の期間を要します。
(他の紬の織物も同じような工程を経ていますので一反織るのには同じく数カ月かかるものもあります)

独特な絣の模様は、糸に直接染色する「手摺り」と、絣糸を別の糸で縛り「染め止め」をして染色をする「手くくり」という方法で作られるのです。
糸の染色具合を見ながら織りあげるのも大変「骨の折れる作業」でしょう。
織り方も丈夫な「平織り」でまさに夏場の湿度の高い日本で重宝される通気性も兼ね備えたものです。

「越後上布」で上等なお品になると○百万円もする超高級品なのですが、織りあげる糸の一本一本に手が加えられていることを思えば、さすが手仕事のものは違うと気づく事でしょうね。