現場になくてはならないもののひとつに「ウエス」があります。
クリーンルームなど毛羽立ち・繊維残り(拭きムラ)を嫌う場合や、機械の調整時など大量に使用したいという時もありますよね。
使用するシーンによって「ウエス」も使い分けたりしたいものです。
ウエスにも「布(繊維)」「再生紙」「天然パルプ」「不織布」というように素材の違いがあります。
コスト面を考えて、いらなくなった衣服を切り分けて使用されている所もあるでしょう。
特に製造の現場では「大量に必要」ですし、コスト面でも「洗ってまた使用できる」布製のウエスは大助かりです。
でも「何でもこれで拭いちゃう」ってコトにはならないようにしたいものです。
*** ウエスに求められる性能…
・「ウエス」自体が大量に吸水(油)しても破れにくい強度があるもの
・衛生的な食品加工やオイルまみれの機械部品・ホコリを嫌う光学製品などにも対応できる「素材」による柔軟性
・光学製品・精密機器類の製造現場(クリーンルーム)などで必要なリントフリー性能
※リントフリー:拭き取ったあとの繊維残りや拭きムラが出にくい(出ない)
*** ウエスの原料と性能…
・不織布はキチンと織られた繊維製品よりも強度はおちますが、方向性をもっていないのでとても丈夫な性能を持っています。
違った素材を使用して安価に作ることができ、厚さや柔軟性の調整もしやすいのが特徴でしょう。
・パルプ製品などは荒い加工面などに使用できる丈夫さがあります。
しかし最初はゴワゴワでも水分を吸収すると柔らかくなって破れやすくなってしまいます。
ガラス面などのように表面にキズなどをつけたくない場合は避けるべきでしょう。
手触りが柔らかく柔軟であっても、拭き取り作業後には「拭きムラ(繊維残り)」がおきてしまうこともあります。
拭きムラにこだわったり、吸水(給油)性にだけこだわれば繊維の強度が弱くなってしまいます。
反対に強度を持たせれば繊細な作業には適さなくなってしまいますよね。
たとえば機械油にはサラッとしたものからグリスのような固形に近いベトベトしたものまでいろいろあります。
水気を吸うように染み込んでいかないベトついたものには「吸水(油)力」だけではキレイになりませんね。
ゴワゴワのウエスなら「汚れをこそぐ(剥がす)取る」ような荒い扱い方もできます。
こういう「吸水性」+「強度」というオールマイティな性能は、「再生紙」「パルプ製」のものに多いものです。
また、精密部品や光学機器類などの製造分野では「不織布」のソフトで拭きムラ・繊維残りのないものがベストですね。
*** ウエスの活躍場所…
こういった「ウエス」「ワイパー」も4枚重ねや6枚重ねという商品もあります。
重ねることで厚みが出る分、ソフトタッチで作業できますし、吸水・保水性もかなり向上します。
※ ティッシュも2枚重ねで約160~200組という商品が多いですね
最近ではウエスをドラッグストアの「介護用品売り場」「キッチン用品売り場」などでも見かけます。
病人の介護、調理の際に使用しても「使い捨て」できるのは感染予防・防止に一役買いますよね。
その他にもクルマの「コーティング・ワックスがけ」や「ホイルの汚れ落とし」などにも。
ご家庭なら、大掃除のときの「雑巾がわり」や、冬場のストーブ使用時では「灯油の給油時」にあると便利ですよ。
写真は、「日本製紙クレシア “キムタオル(4つ折りタイプ)”」4枚重ねで大きくてよく水分を吸収してくれます、濡れても破れにくいところが助かります。