「フィラー」というキーワードは専門分野外の人にはわかりませんよ。

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「フィラー」はお手頃な日用雑貨でも樹脂製品にはほとんど使用されている材料でもあります。
その道の方「専門家」のみなさんには当然の事柄でも分野外の者にとってみたら、「へぇ~~!!!」の連続ですよね。
樹脂製品製造の事柄の中で「フィラー」という言葉を聞いたとき「???」しか出てきませんでした。

*** フィラーの事を知りたい…

○フィラーって何でしょうか?
樹脂製品の「性能を高める」「機能を追加する」「コストの削減をする」に役立っています。
100マイクロmから10ナノmほどの物がほとんどです。
形状は「球状」「板状」「繊維状」というようにさまざまですがその用途によって選ぶことが肝心になります。
導電効果・遮蔽効果・柔軟性・耐久性・耐熱性などから使用目的に合わせた選定がされています。

粒子の大きさによって性能も違ってくると、その性能を引き出すには「粉体加工技術」などのノウハウが必要となります。
粒子が小さくなればそれだけ「扱う技術」が高度になっていきますが、その分高度な性能として寄与されてきます。

○フィラーの使用によって引き出される性能は?

・樹脂製品の原材料の「かさ増し」に使用される場合は「コストの削減」につながるでしょう。
(主に、炭酸カルシウムや二酸化珪素[=シリカ]などが使用されています)

・炭酸カルシウムや二酸化珪素[=シリカ]、ゼオライトは吸着素材として使用されています。
一般に言う「乾燥剤」や「吸湿材」の材料として、ガスの吸着などにも使用されています。
観賞魚飼育時の水槽ろ過にも活用されています、有機物質やアンモニアの吸着などにも有効です。

・酸化チタン使用による耐紫外線効果は樹脂製品の弱点をカバーできるのではないでしょうか。
樹脂製品の多くは光の影響を受けやすく、またその影響による劣化も気になるポイントです。

・(三)酸化アンチモン、水酸化マグネシウムなどは難燃化ができることで使用されています。

・炭素繊維、金属粉による導電性能の向上やカーボン(グラス)ファイバーなどの使用による強度性能の向上もよくみられます。

抗菌やガスなど期待の遮蔽材、重量は増しますが遮音材にも、磁性体にもなってしまいます。

※ 樹脂自体の加工性の向上も期待できます、成形時や切削から研磨までの製造過程・品質にも大きく影響します。

*** “ほぼ主役”のような存在…

樹脂製品の中間材(充填素材)として私たちが手にするほとんどの製品に使用されていて、今日の生活には欠かせない物となっています。
しかし「フィラー」の存在は、樹脂製品の製造に携わっていない限り知らないでしょう。
でも、使い方ひとつでその性能が大きく変わるのはスゴイ利用の仕方だと知りました。