ピエゾ素子って何でしょうか?

DSC_0060
薄く軽いイヤホンにも使用されています。
ピエゾ素子(=圧電素子)って言われても何?という方もいらっしゃるでしょう。
交通量の多い道路に発電できるユニットを埋め込んで通過する車両の圧力を利用して電気を発電するという試みがありました。

そして毎日の生活の中でも知らないうちに使用しているはずです。

*** 圧電素子??…
・圧電素子の種類…
 金属のプラス電極板とマイナス電極板の間に「圧電素材」をはさんだものが一番お目にかかりやすいかと思いま  す。
 圧電素子を複数層重ねたものもあります。

・圧電素子の原理…
 電圧を加えると、プラス電極から圧電素子へそしてマイナス電極へと流れ「音」「振動」を発生させます。
 紙のコーンを使用した一般的なスピーカーも同じような仕組みです(いわば普通…)
 
 圧電素子に「衝撃」などといった力をかけてみると、素子自体の変形[反り、曲がり、伸び縮み]による差異で電力 が発生します。
 圧電素子内のプラスイオンの移動などにより発電されます
 
・主な用途は…
 大変薄くできるので私たちの持っている機器類にも圧電スピーカーが多く使用されています。
 また、プリンタ(※)のインクを噴射する際の仕組みにも使用されています。
 水圧や振動センサーなどでの利用もあります、さらに圧電素子からの発電によりLEDを点灯することもできます
 骨電導スピーカーやマイクもこういった特性を活かしています
 ライターやガスコンロ(ちょっと古いですが)の点火の際の放電(パチパチッと出る)ならもっと身近に感じるでしょ う
※ インクジェットプリンターはインクを加熱してできた気泡によるインクの噴射方式とピエゾ素子の変形により射出をさせる方式とあります。

圧電スピーカーはとても薄いのでデザイン性も損なわず使用できるので身近な機器類に多く使用されています。
素材は「セラミックス」が主に使用されています、セラミックスを多層にした積層タイプは大きな音の表現も可能です。
光学レーザー機器類にも使用されている「タンタルリチウム」や、積層コンデンサーにも使用されるチタン酸バリウムも材料の一つです。

圧電素子による発電などの作用には磁力なども必要なく、機械的な構造も使用していないので熱の発生や部品交換などのメンテナンスなどの必要も無く使用でき、アクチュエーターとして使用すればナノ単位での高精度な位置決め・調整ができるのも特徴の一つです。

ただし、環境による影響(特に温度差)や大きな移動量が必要な動作は不得意です。