戦艦大和の46cm砲とソニック・ブーム

軍艦イメージ
戦艦大和。それは男なら誰でも一度は憧れる存在だと思います。
あまりに憧れて、宇宙戦艦になってワープしたくらいです。(それは名作SFアニメでした・・・)
主武器「主砲:46cm砲」その、あまりに桁外れな常識破りのスケールに、
一周回って男子の皆さんは、「大和」「武蔵」などに憧れちゃう訳ですが
(末路が砲台とか悲し過ぎますが・・)
その主砲「46cm砲」を今回、ちょっぴり改めて調べてみると、
「これは、とんでもない大砲なんじゃないのか?」という事に気付いたのです。
では、早速その検証に入ってみたいと思います。

1・超巨大!「1m95cmの弾丸」
大砲というと、海賊映画などの黒い鉄球の砲弾をイメージしがちですが、大和の主砲は「拳銃の弾」です。
砲門の内側には螺旋状の溝が付いており、発射の際に線条痕により回転運動する仕組みになっています。
まさに、「口径46cmの拳銃と、1m95cmの弾丸」です。

2・驚異の速度と飛距離と高度!「マッハ2.3」
大和の高さは33mで、11階建てのビルと同程度です。砲台の位置は8階辺りと思われます。
そこから最長で東京駅から発射したとして、富士山の1.5倍の高度を飛んで、42km離れた鎌倉市の隣の
藤沢市に落下します。その速度は、「「マッハ2.3」」です。

3・「約2mの弾丸がマッハ2で飛ぶと、どうなるのか?」
まず考えられる事は、「ソニック・ブーム」が起こるという事です。(-以下ウィキペディアより一部、引用-)
「ソニック・ブームとは?」
主に戦闘機になどの超音速飛行により発生する衝撃波が生む轟く様な大音響のこと。
衝撃波以外の原因で生じる単発的な大音響を含める場合もある。

地上で観測される轟音は衝撃波が減衰したものと、地上の物体を衝撃波が広範囲に鳴動させて
発生するものが主体で、空中の飛行機内などでは轟くような音にならない。
(何かがぶつかった様に聞こえる)。

1960年代には高高度を飛行すれば衝撃波は減衰し、
地表でソニックブームは発生しないと楽観視されていた。
しかしノースアメリカン XB-70 が高度約21,000m(音が到達するまで、約1分の距離)を飛行した際、
地上で強力なソニックブームが観測され、減衰度は従来の予想よりもはるかに小さいことが判明した。
この結果が技術的には十分可能な、超音速旅客機や超音速輸送機の実用化を妨げる要因となっている。

コンコルドは洋上の高々度でのみ超音速飛行が許されていたが、やはり客船上でソニックブームが観測されている。
2013年にロシア連邦で発生した隕石の落下による災害は、
隕石の通過と爆発で発生するソニックブームが災害の原因となった。
隕石の爆発は、15kmから25kmという高高度で発生した現象である。
(-以上。一部、抜粋-)

うーむ。どうやら大和の46cm砲の場合、高度約50kmを高速回転しながら弾丸が飛ぶので、
おそらく衝撃波が回転により分散され、ソニック・ブーム自体の影響は地上にまで及ぶ事は
無いと思われます。ただし、弾道の近くを飛行している物体は
F5(藤田スケール5)クラスの竜巻みたいな事に巻き込まれるんじゃないか?
とは思いました・・・。