私は菓子が好きです。ことに、和菓子が好きなのです。
もちろん、洋菓子も好きですが、どちらかといえば
和菓子派という事になります。
ですが、和、洋菓子に限らずお菓子業界も今や激戦区の
飽和状態です。そんな多種多様のお菓子を、
私が食べた時に最も感じる事。それは・・
「砂糖の違いなのです。」
「やはり、「甘み」が気になってしまう。」
一般的に砂糖は、天然の素材から精製された物と、
人工化合によって精製された物に大別できます。
以下に、それら「砂糖の種類」を挙げていきたいと思います。
含蜜糖:糖蜜を分解せず、そのまま結晶化したもの。
主に、「黒砂糖」「白砂糖」「赤砂糖」「和三盆」「メープルシュガー」等。
分蜜糖:糖蜜を分解し、糖分のみを精製したもの。
(一般的に普及している砂糖は主にこちら)
「粗糖」「ザラメ(ハードシュガー)」「車糖」「加工糖」「液糖」等。
「一般的に普及している砂糖とは。」
分蜜糖類の「ザラメ」がこれに当たります。ザラメ(「白双糖」白「中双糖」黄)を精製し、
「上白糖」「グラニュー糖」が作られます。
「最高級の砂糖「和三盆」」
私は和菓子好きという事もあり、実際に和三盆を使って菓子作りをした事もありますが、
「とにかく高価である」「甘くて甘くない上品な甘み」この二つが印象に残っています。
和三盆の製造工程も以前、TVで観た事もありますが、「とにかく手間がかかる」
という記憶しか残っていません。そして、高級和菓子の価格が高いのは、
この「和三盆」を使っているかどうか?が、一つの目安にもなります。
以下に、和三盆の製法をウィキペディアより抜粋させて頂きます。
和三盆:精糖の作業が複雑な上、寒冷時にしか作ることが出来ず、
白下糖から和三盆を作ると全量の4割程度に目減りし、途中で原料の追加もできないため、
砂糖としては最も高価である。
近代的な精糖ではなく、伝統的な製法で製造されている。
和三盆の原料となるサトウキビは、地元産の在来品種「竹糖(ちくとう・たけとう)」
という品種が用いられる。地元では細黍(ほそきび)と呼ばれる温帯での生育に適した竹糖は、
イネ科「シネンセ種」に属し、熱帯地方で一般的に栽培されるサトウキビの
オフィシナルム種とは異なる栽培種である。晩秋に収穫した茎を搾って汁を出した後、
石灰で中和を行い、ある程度まで精製濾過したのち結晶化させる。
この結晶化させた原料糖は白下糖といい、成分的には黒砂糖とほぼ同じ「含蜜糖」である。
そして白下糖を盆の上で適量の水を加えて練り上げて、砂糖の粒子を細かくする「研ぎ」という作業を行った後、
研いだ砂糖を麻の布に詰め「押し舟」という箱の中に入れて重石をかけ圧搾し、黒い糖蜜を抜いていく。
この作業を数度繰り返し、最後に1週間ほどかけて乾燥させ完成となる。
盆の上で砂糖を3度ほど「研ぐ」ことが「和三盆」の名の由来になっているが、
最近では製品の白さを求めて5回以上「研ぎ」と「押し舟」を行うことが多い。
こうして出来あがった和三盆は、粉砂糖に近いきめ細やかさを持ち、
微量の糖蜜が残っていることから淡く黄色がかった白さとなる。
甘さがくどくなく後味がよいため、和菓子の高級材料として使用される。
また、口溶けのよさと風味のよい甘さから、和三盆そのものを固めただけの菓子が存在し、
干菓子の代表格となるほどである。代表的なものとしては、落雁と似た製法による打ちもの、
半球状に押し固めた二つ一組を和紙に包んでひねり羽根つきの羽根に似せたもの、
懐紙に包んで懐に入れて持ち歩けるものがある。(以上、一部引用-)
おわりに。「状況に応じて用途は異なる。(一概に優劣は判断できない)」
菓子は嗜好品ですので当然、個人の好みによって評価も変わってきます。
例えば、「洋菓子は好きだけど和菓子は好きじゃない。」みたいな物で、
全てはこの延長線上で判断が付き、逆に言えば、判断のしようが無い物でもあります。
一口300円の菓子でも食べたい人もいれば、100円でお徳用の菓子でも構わない。
といった風に、目的や用途によって異なってきます・・・。
お茶の稽古用の高級和菓子など、「あえて甘く作る」事もある。様に、
砂糖もまた、状況に応じて「適材適所」に使われているのが現状の様です。