洗濯バサミ プラスチックの耐候性

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洗濯バサミというと一般的にポリプロピレンでできたものです。
長期間洗濯バサミを屋外で使っていると、使おうとしたらバラバラに割れてしまうことがあります。
プラスチックのポリプロピレンが長期間屋外の熱、光、雨、風で劣化してしまったためです。
特に紫外線によってポリプロピレンは劣化してしまいます。
紫外線によってポリプロピレンの炭素の二重結合が活性化して酸化することによって切れてしまうからです。
ポリプロピレンは一旦酸化が始まると紫外線によって炭素の高分子の結合がバラバラに切れていきます。
これがポリプロピレンの劣化のメカニズムです。
プラスチックを屋外で使用したときの耐久性を耐候性といいます。

ポリプロピレンについて
「ポリプロピレンはプロピレンを重合させた熱可塑性樹脂です。合成樹脂のなかの一種です。
熱可塑性樹脂はガラス転移温度または融点まで加熱すると軟らかくなり目的の形に成形できる樹脂です。
製造には加温して軟化したところで金型に押し込んで冷却して固化し、最終製品にする射出成形加工が広く用いられています。
汎用プラスチックなどとも呼ばれています。
重合されたまま何も添加されていないポリプロピレンは空気中の酸素によっても酸化されやすい特徴があります。」(wikipediaより引用)
ですから化学的に添加物を加えて耐候性を上げる方法も見出されています。

しかしプラスチックは廃棄されるとすると環境に残る物質なので添加物を加えればさらにそれがそのまま環境に残ってしまいます。
ですから添加物に対して消極的な見方も多くあります。
こうした実情からプラスチックのリサイクルが見直されて理解されてきています。
添加物を加えたりするよりもバラバラになったポリプロピレンの洗濯バサミはプラスチックゴミに出してすぐ新しいモノに素直に買い換えるほうが賢いという見方もされています。
私としてはプラスチック資源の分別や回収、そしてリサイクルの環境がひろく普及していくのが良いのではと考えています。