キラーソフトという言葉があります。主にゲーム業界で使われる言葉です。このキラーソフトはその存在の有無やその内容によってそのゲーム機ないしゲーム機の親会社の運命を決めるソフトでもあります。
分かりやすいキラーソフトの例を言いますとかつてファミコンでスーパーマリオブラザーズが発売されました。このゲームは今までのゲームには無かった面白さが詰まっていて多くの人を魅了しました。結果、スーパーマリオブラザーズは爆発的に売れます。当時、ファミコンには数多のライバルゲーム機が存在しておりました。当時は色々な会社がこぞってゲーム機を出していたのです。ですが、このマリオのヒットでファミコン本体の売れ行きも加速度に伸びていき、ゲームにおけるファミコンと任天堂の覇権を確かなものとしました。
一方で海外では日本でスーパーファミコンが覇権をとっていた時代に海外版スーパーファミコンのライバルゲーム機のジェネシス(国内ではメガドライブ)にソニック・ザ・ヘッジホッグが発売ました。このソフトはスーパーマリオブラザーズに足りなかった圧倒的なスピード感を体感できるソフトです。当時のアメリカで大人気となり、ジェネシスは海外版スーパーファミコンを差し置いて販売台数がトップに躍り出ました。
こうした存在がキラーソフトです。ゲーム機はいくら高性能でも遊びたいゲームソフトがない限り買う理由がないのです。キラーソフトは多くの人にゲーム機を買ってでもこのソフトを遊びたいといった衝動を誘い、ゲーム機本体の普及に大きく貢献するソフトなのです。
日本でキラーソフトになりうるソフトといえば大抵は人気シリーズのナンバリングの続編です。前作の無い完全新作がキラーソフトになることは極稀となっています。
今も昔も流行っているゲーム機にはライバルが存在します。ゲーム機の会社にとってキラーソフトは自社の運命を左右する存在なので大ヒットさせるために販売時期やその当時の流行り、開発側がゲームユーザーの事をしっかり理解しているかどうかなどが大きく関わります。
ゲーム業界の会社にとってもはやゲームは遊びでやってる訳では無いのです。