現在では機械を使用しての検査が多くなっています。
しかし、人間の感覚でしか判別できない要素が残っていることも事実です。
こういった人間の感覚による判別は個人差もあり、統一しづらい事でもあります。
その中でも目視検査は重要な検査の一つであります。
*** 目視検査の精度について ***
人間の感覚でのメリットは、色合いの見分け(ツヤ・にじみ)などの微妙な判別ができる事です。
しかし検査員の判断・視力・体調などにより個人差が発生する場合もあります。
ベテラン(熟練工)だから速い、正確と決めつけるのは無理があります。
均一の品質を見分けるためには、環境の整備が必要ではないでしょうか。
同じ作業をしているのに照明が暗い、室温に差があるなどという事はできるだけ無くした方が良いでしょう。
*** 目視検査の人員は ***
まず作業の意識を向上・維持してもらいたいと思います。
ただ「不良品を探す」という感覚ではなく、不良品の中からも良品として使用できるものを判別できる方が、歩留まり率などの改善に貢献できるのではないでしょうか。
*** 指導員と作業員とのギャップ ***
指導する側は一定時間内の作業で、終日分の数値目標などを設定するのは良くないのではないでしょうか。
不良品の状況も一つ一つ違うのですから時間などのかかり具合は、作業員によっても製品の状況によっても変化するのではないでしょうか。
*** 目視検査の品質維持 ***
誰がやっても同等の品質で判別ができるのかがカギとなります。
いくら早くても品質に問題があったり、バラツキが多かったりすればそこが問題点となります。
リーダーとなる作業員の品質を軸(基準)として判別できれば、そのグループの品質はある程度固定化できます。
上からの基準となる手順の設定だけではなく、横への技術の浸透も必要なのではないでしょうか。