近赤外LEDチップ

近赤外LED(Light Emitting Diode)チップは、可視光線のすぐ外側の波長域にある光を発する半導体デバイスです。この「近赤外線」という名前は、光のスペクトルの赤色の部分のすぐ外側に位置することから来ています。近赤外線の波長は約750nmから2500nmの範囲にありますが、一般的に使用される近赤外LEDは、主に800nmから1000nmの範囲の波長を発します。

近赤外LEDチップは、さまざまなアプリケーションで使われています。その中には、医療診断、セキュリティ、通信、および産業用センシングなどがあります。近赤外線は人間の目にはほとんど見えないため、夜間監視カメラやリモコンなどのデバイスでよく使用されます。

この技術の利点には、高い透過率(特定の材料を通して簡単に透過する能力)、低い散乱(光が物質を通過する際に直進しやすい性質)、そして人間の目にはほぼ見えないことがあります。これにより、人々のプライバシーを侵害することなくセキュリティシステムでの使用が可能になります。

近赤外LEDチップの製造には、一般的にガリウムアルセナイド(GaAs)やインジウムガリウムアルセナイド(InGaAs)などの半導体材料が使用されます。これらの材料は、所望の波長範囲の光を効率的に発生させることができます。

最近では、近赤外LED技術の進歩により、これらのデバイスの効率、出力、および信頼性が向上しています。これにより、より高度なアプリケーションや新しい使用法が可能になっています。

回路基板に実装された近赤外線 (NIR) LED チップの画像です。この視覚化は、基板上のはんだ付けポイントやその他の電子コンポーネントとともに、LED チップ自体に焦点を当てています。

 

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