「トカマク式」は核融合を行うための一つの方法で、主にプラズマを磁場で閉じ込めて高温状態を維持し、核融合反応を引き起こす装置です。トカマク(Tokamak)はロシア語の略語で、「トーラス型磁気閉じ込め装置」を意味しています。この方法は、核融合研究で最も一般的に採用されている技術の一つです。
トカマク装置は、ドーナツ形の容器(トーラス)内部に強力な磁場を生成し、その磁場でプラズマを閉じ込めます。プラズマは非常に高温のイオン化されたガス状態の物質で、トカマクではその温度を数百万度Cにまで上げる必要があります。この高温と磁場により、プラズマ内の原子核が十分に接近して核融合反応が起きやすくなります。
核融合反応では、主に水素の同位体である重水素と三重水素が組み合わされ、それによってヘリウムと大量のエネルギーが放出されます。この反応からのエネルギーは、将来のクリーンな電力源として期待されています。
トカマク式核融合装置は、高いエネルギー効率と長期的な安定運用の可能性を秘めているため、世界中で研究が進められています。代表的なプロジェクトには、国際熱核融合実験炉(ITER)などがあります。
トカマク炉内の高温プラズマを芸術的に表現したものです |
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