マウスピース3D計測の事例
現物の3D計測から3次元CAD作成
「楽器のマウスピースの構造」といっても、楽器の種類によって大きく異なります。
🎺 金管楽器のマウスピース(例:トランペット、トロンボーン)
金管楽器のマウスピースは金属製で、以下のようなパーツに分けられます:
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リム(Rim)
口に触れる部分。厚みや角度によって演奏のしやすさが変わります。 -
カップ(Cup)
リムの内側にあり、振動を集める部分。深さや形状により音色が変化。 -
スロート(Throat)
カップの奥にある小さな穴。抵抗感や音の反応性に影響します。 -
バックボア(Backbore)
マウスピースのシャンク内部のテーパー(内径の広がり)。音の拡がりに影響。 -
シャンク(Shank)
本体と楽器本体を接続する細長い部分。
🎷 木管楽器のマウスピース(例:サクソフォン、クラリネット)
木管楽器のマウスピースは樹脂や硬質ゴムなどでできており、リード(薄い木の板)と組み合わせて音を出します。
主な構造は:
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テーブル(Table)
リードを取り付ける平らな部分。 -
レール(Rails)
リードの左右を支える細い縁部分。 -
ティップオープニング(Tip Opening)
リードとマウスピースの先端の隙間。音の吹きやすさに直結。 -
フェイシングカーブ(Facing Curve)
リードとマウスピースの接触部分のカーブ。反応性と音色に影響。 -
バッフル(Baffle)
内部の凸部。音の明るさ・アタック感に関係。 -
チェンバー(Chamber)
内部空間。大きさや形状により音の響きが変わる。
🎵 補足
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リード楽器では、マウスピース単体では音が鳴らず、リードとリガチャー(締め具)をセットで使います。
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金管マウスピースの選定は、音色と奏者の唇の形状の相性も重要です。
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